ミネラルの定義
ミネラルは鉱物、あるいは無機物とも言われ、水素(H)、酸素(O)、窒素(N)、炭素(C)を除いたすべての元素のことを言います。
その中でも生体に欠かすことのできないものや身体の機能の調節や維持など成長や生命活動に必要な役割を果たすものを『必須ミネラル』と呼びます。
必須ミネラルにはカルシウム、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、リン、塩素、硫黄の主要ミネラル(1日当たりの必要所要量が100mg以上のミネラル)と鉄、銅、亜鉛、フッ素、ケイ素、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、ヒ素、セレン、モリブデン、スズ、ヨウ素、カドミウムの微量ミネラル(1日当たりの必要所要量が100mg以下のミネラル)があります。
私たちの身体を構成している成分は約96%が酸素、炭素、水素、窒素の4つの主要元素で、残りの約4%がミネラルです。
生命活動に必要なミネラルの4%のうち、主要ミネラルが3%以上を占め、微量ミネラルは残り1%にも満たない量で生命が維持されています。
微量ミネラルは体内に1%あれば足りるわけですが、そのわずかな量で充分であるはずの微量ミネラルが現代人に不足していると言われています。
生命の誕生とミネラル
地球の誕生は今から46億年前、生命の誕生は38億年前、人類の誕生は700万年前。
地球で初めて誕生した生命は海のミネラル成分からでした。
進化していく過程で陸に上がった生物は海水とほぼ同じミネラルを保持しており、人間の血液、汗、涙に塩分(ミネラル)が多く含まれているのもそのためです。
地球上では激しい温度変化や宇宙からの放射線などさまざまな影響を受けながら化学変化が起こり、高分子化された有機物へと徐々に進化して生命誕生の材料となるタンパク質、アミノ酸、核酸などを生み出しました。
そのため、人類はミネラル成分から生まれた星の子供と言っても過言ではありません。
すべての病気の原因はミネラル不足
全ての病気を追求すると、全てがミネラルの欠乏にたどり着く。
ミネラル単体では有効な働きができない。
人体の健康維持には、調和のとれた多種類のミネラル摂取が必要である。
~ポーリング博士の言葉~
ライナス・カール・ポーリング(Linus Carl Pauling)
20世紀における最も重要な化学者の一人。
アメリカ合衆国の量子化学者、結晶学者、生化学者、分子生物学者、分子生化学者、医療研究者。
1954年にノーベル化学賞、1962年にノーベル平和賞を受賞。
ミネラルは5大栄養素の中心
ミネラルはミネラル以外の栄養素(炭水化物、タンパク質、ビタミン、脂質)が人体で働くための調整役です。
ミネラルが無いと他の栄養素を多く摂取しても意味がありません。
ミネラルは生体組織の構成や生理機能の維持、調整する触媒として役割を担っているので、5大栄養素の中心的存在であり、生命維持の要とも言えます。
体内での主な働き
□筋肉弛緩 □骨格形成
□血液形成(動脈の柔軟性、造血や止血、血液の凝固防止)
□ホルモン調整 □pHバランス調整(体温、血圧の調整)
□抗酸化(活性酸素除去、老化遅延) □消化作用
□細胞形成 □核酸の安定
□免疫 □酵素 □エネルギーの蓄積 □毒素の排泄分解
□栄養素の代謝 □神経機能 □ビタミン活性